Hirofumi Yoshida - 吉田裕史

吉田裕史

吉田裕史:指揮者

東京音楽大学指揮科及び同研究科修了。ドイツ・イタリアで研鑽を積み、2007年ローマ歌劇場カラカラ浴場野外公演を指揮、2010年1月よりマントヴァ歌劇場音楽監督に就任。

Calender

Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

New Entry

Archives

Category

Links

Links2

パリ・オペラバスティーユ 指揮: Valery Gergiev 演出:Andrei Serban  

人間の心の奥に潜む多様な感情・・・ その中で、最もコントロールが難しく、そして時に人間の能力をはるかに超えた巨大なエネルギーを生み出すもの(そのほとんどが悲劇的な結末を迎える・・・)、それが ジェラシー ではないでしょうか。 シェイクスピアの戯曲を基に作曲されたこのオペラは、これ以上はありえないというほどのドラマトゥルギーを携えて、「嫉妬」という感情の持つ計り知れない力を、非常にストレートに描き出しています。

                       「嫉妬」

怒り、傷ついた感じ、恨みつらみ、拒絶された、負けてしまった感じ、手に入れたい気持ち、無価値感、依存心、自分にはない感じ、惨めさ、うらやましい感じなどの素材をミキサーでごっちゃまぜにしたミックスジュースのような混ざり合った感情。
 デズデモーナという、誰しもが羨む絶世の美女(ヴェネツィア貴族の娘、つまり白人)を妻に娶りながら、ムーア人(アラブ人)である自分の出自を、常にコンプレックスとして抱いていた"勇敢な"キプロス総督オテッロ・・・ 心の片隅に芽生えた「疑い」が、愛する人を殺めてしまうほどの「嫉妬」へと成長するまでに必要な時間は・・・ ほんのわずかでした。 
「愛する人を殺してしまうほどの常軌を逸した感情のたかまり」 普通の人生において、何回くらい起きうるでしょうか? ヴェルディ作曲 "オテッロ" たった3時間の中に全てのドラマが凝縮されています。 オペラならではの醍醐味ではないでしょうか。