マノン・レスコー2 ポルティコ(建築用語)とは?

マノン・レスコー2 ポルティコ(建築用語)とは?

このオペラの冒頭には次のような舞台書(時代や舞台の説明)があります。

(アミアンにて。パリ門のそばの大きな広場。右手に大通り。左側にはポルティコのある宿があり、その下には様々なテーブルが客のために並べられている。外階段が居酒屋の1階に通じている。学生、町人、平民、女性、乙女、兵士が広場や大通りの下を散歩している。グループで立ち話をする者もいる。テーブルに座って酒を飲んだり遊んだりしている者もいる。 他の学生たちに囲まれたエドマンド、そしてデ・グリュー。)

さて、このポルティコとは何でしょうか?

「建物の玄関に導く、あるいは柱列として拡がるポーチであり、柱で支えられるか壁で囲まれた歩道上に屋根がある構造である。この概念は古代ギリシアでまず現れ、西洋文化の大半など多くの文化に影響を与えてきた。」
「イタリアのボローニャがそのポルチコで大変有名である。全体では45km 以上のアーケードになっており、市内中心部だけでも38km ある。世界で最長のポルチコは市の端からマドンナ・ディ・サン・ルカ教会までのもので約3.5km ある。イタリアのトリノではポルチコが18km にわたって伸びている。」(Wikipediaより)

私が住んでいるボローニャには至る所にこのポルティコがあり、雨が降っても濡れずに街を歩くことができるので、とても便利で快適です。

学生達がテーブルに座って酒を飲んだり遊んだりしているポルティコのある宿とは、今のイタリア語で言えば Locanda(小さなレストラン兼ホテル)と言ったところでしょうか。

そんな場所のポルティコといえば、きっとこんな感じだと思います。

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"その屋根の下に様々なテーブルが客のために並べられている" というのがこのオペラ第一幕の舞台設定です。

読者の皆さん、これでかなり具体的にこの場面をイメージできるのではないでしょうか。

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